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小学校へ入学したり、進級したりで、周りの環境が変わる時期に、母子分離不安が始まることがあります。お母さんは、子どもにとっての「心の安全基地」です。子どもは、お母さんからしっかりと守られているという安心感がいっぱいになるから、未知の世界に一歩踏み出して探検してみようという気持ちになれるのですね。
私は、小さい頃からネコが大好きで、よく癒し系のネコ動画を観ます。生き物の世界ではみな一緒だと思うのですが、成長には段階というものがあって、成長の階段を何段か跳び抜かして、大きく飛躍するということはないのです。
子ネコを例にとって説明しますと、
ヨチヨチ歩きを卒業すると、小走りをしたり、軽くジャンプしたりすることができるようになります。ヨチヨチ歩きが不十分だと、ジャンプができるわけありませんよね。
また、5,6歩ですぐに戻れる距離だけ親ネコから離れて、冒険に出ます。キョキョロしてビックリしたらすぐに親ネコの胸に潜り込みます。それを何度も繰り返していくうちに、少しずつ親ネコから離れている時間や距離が長めになってきます。でも、その間に親ネコがうっかり姿を消すと、ミャンミャン泣いて、冒険はおろか、親探しで一生懸命になってしまいます。不安でしょうがなくて、次の行動が何も起こせないのです。親ネコが帰ってくると、またさっきのように、親の胸を借りながら、小さな冒険を繰り返し始めます。
本当にネコ動画はかわいいので、何度も観てしまいますが、何が言いたいかと申しますと、
小さな成長の階段を1つクリアするためには、すぐ前の成長(の階段がクリア状態)が伴わっていないと、先に進めないというお話。そして、親ネコという心の安全基地があるから、未知の世界に一歩踏み出せるし、チャレンジもできるというお話です。
さて、子どもの話に戻りますが、
例のごとく校門のところで、「学校には行かないんだ!」座り込みをしている子どもがいます。
始業時間になり、校門を閉めないといけないので、校長先生やら保健の先生やら生徒指導の先生やらがぞろぞろとやってきて、子どもに声をかけます。
「今日の給食は〇○だ。うまいぞ!一緒に行こう!」とか
「先生が一緒に行ってあげるから、教室まで行きましょう!」とか
極めつけは「そんなことしてたら、人から笑われるぞ!」
一昔前は、こんなやり取りがありました。
今はありませんよ。先生たちも全員研修をして、不登校の子どもさんへのアプローチはバッチリですからご安心ください!
校門で座り込みまでして訴えている子どもの気持ち、分かりますか?
お母さんに目配せをして、帰ってもらうようにし、子どもに対しては、起き上がらせ引っ張るようにして手を引いて学校の中へ…。
想像してみてください。子どもさんの心中。
分かってもらえない寂しさと、諦めの境地。
案の定、翌日からお休みが始まりました。
学校に行こうとすると、腹痛や頭痛を訴えたり、泣いたりして母親から離れられない状態を「母子分離不安」といいます。不登校との違いは、お母さんが一緒であれば、学校へ行けるという点です。
成長の段階で、それまでに母親から必要な分だけ甘えるという経験が少ない場合や繊細で敏感なお子さんで環境に慣れるまで時間がかかるという場合は、「母子分離不安」になることがあります。
最初は、誰でも初めてのことに対して不安を感じます。
不安のせいで、泣き出す子どももいます。でも、すぐに慣れていくものなのですが、2週間~1ヶ月ぐらい経過しても、母親から離れることができない状況であれば、「母子分離不安」を疑い、正しい対応をしていただきたいと思います。
やってほしいことは、本人が必要とする分だけしっかりと安心感を与えることです。
本人がいいと言うまで、付き添って学校まで行ってほしいのです。何週間かかるかは分かりません。だけど、心のうちに安心感がいっぱい溜まるまでは、必要なことなのだと心を決めて、寄り添ってほしいのです。
心の成長階段の話を思い出してください。
無理な自立を促すと、それこそ不登校を引き起こすことになるかもしれません。
朝は何とかだいじょうぶだけど、子どもが家に帰ってきてからがたいへん。家で大暴れという時は、学校で緊張したり我慢したりの連続だったはずなので、家では緊張がほどけて、ほっとして、感情を爆発させているのだと思います。
これも成長していくためのステップと捉えれば、親としてどんな接し方が必要なのかお分かりいただけると思います。